かまど

先日立ち寄った大分県日田市の咸宜園。

江戸時代の全寮制の私塾らしいのです。

目に留まったのは土間にあるかまど。

夏にリフォームでお世話になったお宅で、既製品ですが、

かまどを入れ替えました。

今もなお使用する機会があるのも意外ですが、

既製品がしっかり販売されていることも驚きでした。

やはり、根強くニーズがあるんですね。

我が家にも十数年前のリフォームをするまでは、

使ってはいませんでしたが、土間に残っていました。

朝になると、かまどで炊けたご飯の湯気が、

台所一面を覆い隠します。

それと同時に、何とも言えない香りが漂っていたことと、

ちょっとした火加減の差でできてしまう、「おこげ」。

香ばしくとてもおいしいのですよね。

話は戻りますが、そのお宅のニーズは、

ご自宅で採れたもち米で、年に何回か餅つきを行い、

孫たちに送ってやる必要があるので、かまどは必要なのだとか。

ご家族の中でも、一年に僅かしか使用しないのに、

何もかまどで、もち米を炊かなくても・・・

というご意見も出ていました。

しかし、これはこだわりがあってのことなので、

どうせかまどを入れ替えられるのであれば、

こういうご提案はいかかですか?と言ってお勧めしてまいりました。

一年間の中で、このご家庭独自のイベントを整理してください。

ご夫婦やおじいちゃんたちの結婚記念日から、孫、子の誕生日等

拾い上げると意外に多いものです。

その日は、かまどで炊いたご飯を食べる。というのはいかがですか?

何気ない日常の中で、何気なく特別な日を祝う。

そのようなことを行うには、かまどはとても便利なグッズです。

あのお宅では、かまどによって新たな歴史が刻まれることになります。

そんな想いで、咸宜園の土間を眺めさせていただきました。

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